藤原顕頼(読み)ふじわらのあきより

改訂新版 世界大百科事典 「藤原顕頼」の意味・わかりやすい解説

藤原顕頼 (ふじわらのあきより)
生没年:1094-1148(嘉保1-久安4)

平安後期の公卿。葉室家の祖権中納言顕隆の長男。母は鳥羽天皇の乳母典侍悦子。1107年(嘉承2)鳥羽天皇践祚せんそ)後まもなく蔵人に補されて以来,天皇に近侍し,左衛門権佐,右中弁,蔵人頭などを歴任し,31年(天承1)参議に昇り,さらに権中納言に進んだが,41年(永治1)これを辞し,民部卿に任ぜられた。しかしその後も重要な政務に参議し,諮問にあずかったので〈君の腹心〉と称され,内外の権を執って勢威をふるったと評された。
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関連語 葉室顕頼

世界大百科事典(旧版)内の藤原顕頼の言及

【名家】より

…公家の家格の一つ。儒道より出身し,弁官,蔵人を経て大納言に至る家柄。古来,広くは名望ある家柄の意味に用いられた語であるが,平安末期の記録に勧修寺流藤原氏の蔵人顕頼や,大外記を世襲する中原広宗,清原信俊について〈累代の名家〉と書いているのは,代々故実を伝承し,才識をもって名を得ている家の意と解釈され,さらに顕頼の子光頼について〈数代弁官の家なり〉とする記述のあるのを考えあわせると,〈名家〉の語の系譜がほぼ推測される。…

※「藤原顕頼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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