朝日日本歴史人物事典 「藤堂高猷」の解説
藤堂高猷
生年:文化10.2.9(1813.3.11)
幕末の伊勢国(三重県)津藩主。江戸生まれ。父高兌の死後文政8(1825)年津藩32万3950石を継ぎ11代藩主となる。天保13(1842)年幕府より伊勢神宮警固を命ぜられたこともあって兵制改革に努め,文久3(1863)年大和での天誅組の乱鎮圧には藩兵を派遣,また元治1(1864)年京都守衛のため兵を送った。高猷は公武合体的佐幕論の考えを持っていたが,鳥羽・伏見の戦で津藩は初め傍観したものの官軍について幕軍を攻撃,さらに戊辰戦争,箱館戦争にも派兵した。明治4(1871)年隠居。<参考文献>杉本嘉八「津藩」(『新編物語藩史』7巻)
(上野秀治)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報