藤氏の長者(読み)とうしのちょうじゃ

精選版 日本国語大辞典 「藤氏の長者」の意味・読み・例文・類語

とうし【藤氏】 の 長者(ちょうじゃ)

  1. 藤原氏首長として、氏を代表し、氏人を統率する地位。また、その人。長者印および朱器台盤をその象徴とし、氏神春日大社・氏寺興福寺での祭祀供養、氏人の叙爵申請などに当たる。元来勅命によって定められるものであったが、平安中期には摂政関白の地位に随うものとして私的に授受され、ついに摂関の地位とも分離するに至って保元の乱の一原因となり、乱後再び宣下の制に復した。
    1. [初出の実例]「維摩講師者、藤氏長者以職事挙申」(出典中右記‐嘉承元年(1106)五月二五日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 実例 初出

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む