藤沢敵御方供養塔(読み)ふじさわてきみかたくようとう

国指定史跡ガイド 「藤沢敵御方供養塔」の解説

ふじさわてきみかたくようとう【藤沢敵御方供養塔】


神奈川県藤沢市西富にある時宗の総本山清浄光寺(しょうじょうこうじ)の境内にある供養塔。「怨親平等碑」ともいい、1416年(応永23)に起きた上杉禅秀の乱で戦死した人畜を供養するため、太空上人が建立したと伝えられており、1926年(大正15)に国の史跡に指定された。この供養塔は台石上にあり、高さは130cm、幅は28cmで、確認されている銘文から、敵味方区別なく供養する赤十字的な思想をうかがわせているといわれている。JR東海道本線ほか藤沢駅から徒歩約15分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の藤沢敵御方供養塔の言及

【清浄光寺】より

…神奈川県藤沢市にある寺。時宗の総本山。藤沢山無量光院と号す。俗称は遊行(ゆぎよう)寺。開山は他阿弥陀仏呑海,開基はその兄の俣野五郎景平。呑海は遊行上人第4世で,1319年(元応1)に嗣法してから7年間にわたり各地を遊行した。25年(正中2),遊行上人位を安国に譲り,藤沢の地に寺を建ててここに住む。これが清浄光寺のおこりであり,当初は清浄光院あるいは藤沢道場と称した。これ以後,遊行上人は引退すると清浄光寺に住むことが慣例となり,これを藤沢上人と呼んだ。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」