虚空蔵寺瓦窯跡
こくぞうじがようせき
[現在地名]宇佐市山本
駅館川の西側に発達する丘陵にあり、法隆寺式の伽藍配置をなす古代寺院虚空蔵寺の瓦を焼いた。国道一〇号のバイパス建設に伴い合せて三ヵ所から七基の瓦窯跡が発見されたが、いずれも丘陵の東側に生じた谷の北側斜面に造られていた。このうち戦国時代末期頃の山城館である山本切寄の南側に隣接する切寄瓦窯は虚空蔵寺跡から六〇〇メートル南の位置にあり、急峻な斜面に三基並んでいる。いずれも地下式有階有段の構造で、全国的にも類例のない六〇度近い急勾配をなしており、焚口部には石組がなされている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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