虫生別符(読み)むしようべつぷ

日本歴史地名大系 「虫生別符」の解説

虫生別符
むしようべつぷ

安真木の上真崎あまぎのかみまさき・下真崎に比定される。江戸時代の真崎村は前期まで虫生村と称していた。建久八年(一一九七)の豊前国図田帳写(永弘文書/鎌倉遺文二)に「虫生稲光」とみえる。「字佐大鏡」には「虫生稲光田数六十丁 同時定卅五丁」とみえ、領主の大宰府貫首道信は嫡子道時に「虫生別符」を譲ろうとしたが、道時が父に先立って死去したため、道時の娘三人に分割譲与した。しかし次女三女不孝者であったため、すべてを長女に譲り直した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android