川崎町(読み)かわさきまち

日本歴史地名大系 「川崎町」の解説

川崎町
かわさきまち

面積:二七〇・九八平方キロ

郡の北西部に位置する。蔵王連峰北部の東麓にあたり、総面積の約八割が山林。西は名号みようごう(一四九〇・九メートル)雁戸がんど(一四八四・六メートル)など熊野くまの岳から連なる蔵王連峰の分水嶺で山形県山形市・上山かみのやま市と、北は神室かむろ(一二五三メートル)鷹の巣たかのす山などを結ぶ同連峰の支稜で名取郡秋保あきう町と、南は刈田かつた岳・熊野岳に発するにごり川や大鳥谷おおとや(五三七・九メートル)の山稜を境に刈田郡蔵王町、さらに東へ続く丘陵で村田むらた町と、東は北・南を走る尾根から派生する丘陵を境に仙台市と接する。西境の山間を水源とする太郎たろう川・きた川・まえ川の三川が東流、東端で合し碁石ごいし川となり、仙台市域で名取川に合流する。

川崎町
かわさきまち

面積:三六・一二平方キロ

田川郡の中西部に位置し、北は田川市、東は大任おおとう町、南東は添田そえだ町、南西は嘉穂かほ郡嘉穂町、西は山田市・田川市に接する。添田町から町域の中部に流れ込む中元寺ちゆうがんじ川は、町内北部を北流する。同川の流域を除くほとんどが山地で交通は不便であったが、現在は北部をJR日田彦山線が走り、豊前川崎・池尻いけじりの二駅がある。古代から現在に至るまで田川郡に所属。古代律令制下においては位登いと(和名抄)に含まれていたとみられる。中世には虫生むしよう別符・池尻別符・田原たばら庄などがあった。中世の山城と伝えられるのは池尻の椎の木しいのき城、川崎の城山、および安真木あまぎのうち木城きしろの出城跡、荒平あらへらの荒平城、真崎の龍円まさきのりゆうえん城、安宅の陣あたかのじん城であるが、現在はいずれも消滅している。

川崎町
かわさきちよう

[現在地名]岡山市京橋町きようばしちよう

内堀と外堀間、堀端の東西に延びる郭内商業地域の町。東は旭川、南は橋本はしもと町、西は紙屋かみや町、北は内堀を隔て内山下うちさんげと城の東門。下水手門からの出入りは旭川と内堀間の通路で当町へ連結する。宇喜多氏時代成立の町で、寛永城下絵図には「魚屋町」、慶安城下絵図では川崎町とみえる。当町には本町のほか下水手門より出る道沿い川手の町(古は大炊殿市といい、古くからの市場であった。毎朝漁船がきて魚屋が多かった)・堀端の町(片側町で東は下水手口通から西は新町口まで)・東町(魚屋が多く魚の店ともいう)、上仲買町・下仲買町などからなっていた。

川崎町
かわさきちよう

[現在地名]兵庫区七宮町しちのみやちよう一―二丁目・川崎町

七宮神社北側、兵庫津の北の入江である佐比江さびえに面する北浜の町で、天和元年(一六八一)の兵庫津検地帳(兵庫岡方文書)に町名がみえる。元禄九年(一六九六)の兵庫津絵図井家蔵)には家並が描かれているが町名は記されていない。

川崎町
かわさきちよう

[現在地名]小浜市津島つしま

松本まつもと町の西側にあり、北はみなみ川左岸河口、西は小浜湊、南は洲崎すさき町。寛永夫代帳(「拾椎雑話」所収)には河尻かわじり町と記され、万治年中(一六五八―六一)に川崎町と改めた(拾椎雑話)。安政元年(一八五四)には海岸部に半円形に張出す台場が築造され、大砲五門が設置された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「川崎町」の意味・わかりやすい解説

川崎〔町〕
かわさき

宮城県中部,仙台市の南西にある町。西は山形県に接する。 1948年町制。名取川の支流域を占める。笹谷街道 (国道 286号線) 沿いの宿駅から発達した町。ほとんどが山岳地帯で,林業が盛ん。畜産のほか,コンニャクイモ,タバコ,稲,花卉も栽培。西部地域は蔵王国定公園に属し,山麓には青根温泉,峩々 (がが) 温泉,スキー場などがある。東部の名取川の支流,碁石川に多目的の釜房 (かまふさ) ダムがあり,ダム公園が整備されている。仙台市と山形市を結ぶ笹谷街道は,81年笹谷トンネルの開通で,交通量が増加。 91年には町域中央を村田町から山形県寒河江市に通じる東北横断自動車道 (山形自動車道) が開通,宮城川崎,笹谷のインターチェンジが設置されている。面積 270.77km2(境界未定)。人口 8345(2020)。

川崎〔町〕
かわさき

福岡県中部,田川市の南に接する町。 1938年町制。明治末期から炭鉱町として発展し,全盛時には人口は4万をこえた。しかし 1950年代の石炭産業合理化で約 30の炭鉱が次々と閉山し,71年7月に最後の炭鉱も閉山した。産炭地域振興事業によって縫製業などの企業が進出したが,現在の主産業は農業で,米のほかウメ,ブドウなどを産する。藤江氏魚楽園 (名勝) がある。 JR日田彦山線,国道 322号線が通じる。面積 36.14km2。人口 1万5176(2020)。

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