虻羅村(読み)あぶらむら

日本歴史地名大系 「虻羅村」の解説

虻羅村
あぶらむら

[現在地名]瀬棚郡瀬棚町字西大里にしおおざと・字元浦もとうら

明治初年から明治三五年(一九〇二)まで存続した瀬棚郡の村。南は中歌なかうた村、北は島歌しまうた村、西は日本海。村はアブラなどを包含して成立。「後志国地誌提要」に虻羅村とみえ、戸数七、人口平民三一、うち男二一・女一〇。明治一三年に虻羅・島歌二ヵ村の戸長役場が設置されるが、翌年瀬棚村外二ヶ村戸長役場に統合される。同二三年瀬棚漁業組合が当村に設立され、ドックの建設工事も始まったが、同二五年大波により崩壊。同三〇年島歌村との間でトンネル掘削等の道路改修が行われ、同三二年には新保幸吉によって虻羅稲荷あぶらいなり岬に袋澗が造設された。「状況報文」によれば、一八六〇年(安政七年)渡島国五勝手ごかつて(現江差町)より堂畑重蔵が移住したのに始まり、明治四年の戸数は漁民五戸。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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