最新 地学事典 「蛇紋岩マグマ」の解説
じゃもんがんマグマ
蛇紋岩マグマ
serpentine magma ,serpentinite magma
低温のかんらん岩質本源マグマ。H.H.Hess(1938)が,造山帯の超苦鉄質岩(蛇紋岩)類の成因として提唱。彼は,地下のかんらん岩層がH2Oの存在のもとで比較的低温で溶融し,ほぼ蛇紋岩の組成に近いマグマが生じ,これが貫入固結したとした。その際,Hessはそのマグマをprimary peridotite magmaと呼んだが,のちにserpentine magmaという呼称が流布された。その後,N.L.Bowen et al.(1949)によって実験的研究が行われ,たとえ多量のH2Oの存在のもとでもかんらん岩質の物質は低温で溶融しないことが示され,低温の蛇紋岩マグマの存在は否定された。
執筆者:飯泉 滋
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

