ケネデイはスコットランドのムル(Mull)地方を調べ,それ以前にベイリイによって区別されていたマグマ型を検討した結果,二種類のマグマが一般性をもつマグマ型であることを指摘して,ベイリイの無斑晶中央マグマ型(non-porphyritic central magma type)をソレアイト質マグマ型(tholeiitic magma type),ベイリイの台地マグマ型(plateau magma type)を橄欖石玄武岩マグマ型(olivine-basalt magma type)とよび,これらを本源マグマと考えた[Kennedy : 1933, Bailey & Thomas : 1924].これらはそれぞれ化学組成と鉱物組成が少し異なっており,橄欖石玄武岩マグマからはアルカリ岩を生じ,ソレアイト質マグマからは非アルカリ岩を生じると考えた.ソレアイト質マグマ型は,ノルムのハイパーシンを含む台地玄武岩,石英ドレライト質脈岩およびシルなどの岩脈群で代表される玄武岩マグマ型である.これらの岩石はアルカリに関してSiO2に飽和または過飽和で,CaOに乏しい輝石が晶出する.[Wahl : 1908, Kennedy : 1933, Turner & Verhoogen : 1960].サブシアリック・マグマ型(subsialic magma type)[Wells & Wells: 1948].