蟇蛙・蟾蜍(読み)ひきがえる

精選版 日本国語大辞典 「蟇蛙・蟾蜍」の意味・読み・例文・類語

ひき‐がえる ‥がへる【蟇蛙・蟾蜍】

〘名〙
① ヒキガエル科の大形のカエル。体長一〇~二〇センチメートルにもなる。体は太く、四肢は比較的短い。皮膚は粗くて背面に大小のいぼ状突起がある。背面はふつう暗褐色または黄褐色で、体側に黒い帯状の斑があり、腹面は黄灰色の地に暗色の斑紋がある。後頭の両側にある隆起(耳腺)から白色の乳状毒液を分泌。動作はのろく、夜出て昆虫・ミミズなどを捕食温帯では土中で冬眠し、春、水田や池沼に長いひも状の卵塊を産む。アジア・ヨーロッパ・アメリカ・アフリカに広く分布する。姿が不気味なので嫌われる。
② 特にニホンヒキガエルをさす。本州・四国・九州などに分布。皮膚から分泌する毒液はがまの油や六神丸として薬用にされる。がま。ひき。がまがえる。いぼがえる。ひきがいる。おおひき。《季・夏》 〔色葉字類抄(1177‐81)〕

ひき‐がいる ‥がひる【蟇蛙・蟾蜍】

〘名〙 =ひきがえる(蟇蛙)〔文明本節用集(室町中)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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