蟇蛙(読み)ヒキガエル

デジタル大辞泉 「蟇蛙」の意味・読み・例文・類語

ひき‐がえる〔‐がへる〕【××蛙/蟾蜍】

無尾目ヒキガエル科の両生類。体長10~15センチ。ずんぐりし、四肢が比較的短いため跳ねない。背面暗褐色または黄褐色大小のいぼがあり、耳腺じせんは大きく、敵にあうと白い毒液を出す。動作は緩慢で、夜に昆虫・ミミズなどを捕食土中で冬眠し、春に水田池沼に集まって長いひも状の卵塊を産み、再び土中に入って春眠する。ニホンヒキガエルとアズマヒキガエルの2亜種に分類される。毒液はがまの油六神丸として薬用。がま。がまがえる。いぼがえる。ひき 夏》「―長子家去る由もなし/草田男
[類語]かわず御玉杓子青蛙河鹿河鹿蛙雨蛙赤蛙殿様蛙牛蛙食用蛙ひきがまがえる

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精選版 日本国語大辞典 「蟇蛙」の意味・読み・例文・類語

ひき‐がえる‥がへる【蟇蛙・蟾蜍】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ヒキガエル科の大形のカエル。体長一〇~二〇センチメートルにもなる。体は太く、四肢は比較的短い。皮膚は粗くて背面に大小のいぼ状突起がある。背面はふつう暗褐色または黄褐色で、体側に黒い帯状の斑があり、腹面は黄灰色の地に暗色の斑紋がある。後頭の両側にある隆起(耳腺)から白色の乳状毒液を分泌。動作はのろく、夜出て昆虫・ミミズなどを捕食。温帯では土中で冬眠し、春、水田や池沼に長いひも状の卵塊を産む。アジア・ヨーロッパ・アメリカ・アフリカに広く分布する。姿が不気味なので嫌われる。
  3. 特にニホンヒキガエルをさす。本州・四国・九州などに分布。皮膚から分泌する毒液はがまの油や六神丸として薬用にされる。がま。ひき。がまがえる。いぼがえる。ひきがいる。おおひき。《 季語・夏 》 〔色葉字類抄(1177‐81)〕

ひき‐がいる‥がひる【蟇蛙・蟾蜍】

  1. 〘 名詞 〙ひきがえる(蟇蛙)〔文明本節用集(室町中)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「蟇蛙」の解説

蟇蛙 (ヒキガエル)

動物。ヒキガエル科のカエルの総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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