血性腹水(読み)けっせいふくすい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「血性腹水」の意味・わかりやすい解説

血性腹水
けっせいふくすい

血液中の液体成分の一部が血管壁から腹腔(ふくくう)内に漏出したものを腹水というが、採取された腹水中に血液が混在して赤色調を呈しているものをとくに血性腹水とよぶ。血液の混在する程度はさまざまで、濃赤色からわずかに赤色調を示すものまであり、また肉眼ではわからなくても顕微鏡的にやや多量の赤血球が証明されれば、血性腹水とよばれることもある。

 血性腹水の大部分悪性腫瘍(しゅよう)に由来するものであるが、出血性素因によるものや高度の門脈うっ血(肝硬変の進行期)などの場合にもみられる。血性腹水が悪性腫瘍によるものかどうかは、細胞学的検査によって癌(がん)細胞が証明されることで決まる。この場合の癌細胞は大部分が胃や肝臓膵臓(すいぞう)、子宮などを原発巣とする転移性のものであり、腹膜播種(はしゅ)、浸潤、血行性あるいはリンパ行性の転移などによって腹腔に出現した癌細胞である。したがって、進行癌の段階で早期発見にはならず、むしろ化学療法の効果や予後の判定に応用されている。

 なお、炎症性の浸出液は通常、腹水から除外されている。

[岡島邦雄]

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