行手(読み)ゆくて

精選版 日本国語大辞典 「行手」の意味・読み・例文・類語

ゆく‐て【行手】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 進んで行く先の方。向かって行く前方前途。ゆくさき。
    1. [初出の実例]「木枯の風のゆくてにまかせてし人のことのはとまらざりけり」(出典:輔親集(1038頃))
  3. 行くついで。行く道のついで。事のついで。ゆきがけ。
    1. [初出の実例]「ゆくての御事はなほざりにも思給へなされしを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)

いく‐て【行手】

  1. 〘 名詞 〙 進んで行く先方。行く先。ゆくて。
    1. [初出の実例]「左右にも行手(イクテ)にも、堂の様なものや、院の様なものがちょいちょい見えた」(出典:門(1910)〈夏目漱石一八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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