複合経営(読み)ふくごうけいえい(英語表記)multiple farming

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「複合経営」の意味・わかりやすい解説

複合経営
ふくごうけいえい
multiple farming

2つ以上の部門を組合せた経営農水省統計では,農産物の販売収入が一つの部門で 80%以上占めている農家単一経営農家,販売収入の 80%以上を占める部門が一つもない農家を複合経営農家という。また,一つの部門の販売収入が総販売収入の 60%以上 80%未満の農家を準単一複合経営農家と呼ぶ。農家の大半稲作野菜類,果樹類などの単一経営となっており,1992年4月現在で単一約 207万戸に対し,複合 (準単一を含む) は約 63万戸となっている。近年は単一農家を組合せた地域複合経営の考え方も提起されている。

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農林水産関係用語集 「複合経営」の解説

複合経営

農産物販売金額が一番多い部門の販売金額が、全販売金額の8割未満の経営。
このうち、農産物販売金額が一番多い部門の販売金額が、全販売金額の6割以上8割未満の経営を準単一複合経営という。
(⇒単一経営)

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農業関連用語 「複合経営」の解説

複合経営

農産物販売金額の1位部門の割合が総販売金額の8割未満のものをいう。

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世界大百科事典(旧版)内の複合経営の言及

【複合農業経営】より

…二つ以上の事業部門が結合されている農業経営で,単一農業経営または単作農業経営と対比され,多角農業経営と同義である。一般産業においても2種以上の事業部門をもつ多角経営ないし複合経営は多いが,それは生産資源の有効利用,市場活動の有利性,危険分散などの複合生産の有利性が働くためである。農業においては,とくに生産の季節性,気象や価格変動による危険が大きく,また土地面積の制約,地力維持の必要,家族労働力の固定費的性格,生産物間の補完関係や結合生産物関係の多さなどのため,複合経営の有利性が支配する場合が多い。…

※「複合経営」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」