西国衆(読み)さいこくしゅう

精選版 日本国語大辞典 「西国衆」の意味・読み・例文・類語

さいこく‐しゅう【西国衆】

〘名〙 (「さいこくしゅ」とも) 西国の人。中国四国九州地方の人。西国者。
※俳諧・宗因七百韵(1677)「西国衆の友呼千とり〈宗因〉 大坂を今朝立越る磯のなみ〈似春〉」
浮世草子好色一代女(1686)一「太鞁持の坊主を西国衆(サイコクシュ)に仕立て」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の西国衆の言及

【西国】より

…この地域を一括してとらえる見方の淵源は,モンゴル襲来後,長門守護が長門探題といわれたころに求めうると思われるが,鎌倉期の西国はこのように分解し,室町期,関東・鎮西を除く諸国を道別にまとめる制規が見られる点(《武政軌範》)から,制度的地域区分としての西国は一応消滅した。しかし《日葡辞書》は西国を九州と解し,この用法は西国郡代・西国筋のごとく,江戸時代にもあるが,他方,近畿より西の九州・四国・中国を西国とよぶ呼称も西国衆・西国路など,民間では用いられ,西国三十三所は美濃までふくむ広義の西国の意味をとどめており,東国・西国の意識は地域意識の広い基盤として生きつづけた。なお近代に入り,《西国立志編》のように,古代の西国の意味に近い,西洋諸国を西国と称する用例も現れてくる。…

※「西国衆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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