日本歴史地名大系 「西宮町石高町数等書上」の解説
西宮町石高町数等書上
にしのみやまちこくだかまちかずとうかきあげ
一冊
成立 天保九年
原本 岡本家
解説 天保九年の幕府巡見使視察に際し作成された史料。摂津西宮は中世以来戎社(西宮神社)の門前町として発展したが、近世に入ると山城国山崎からの山陽道と大坂からの中国街道とが合流する宿場町(町方)としても発展した。これに対して、一七世紀後期からは町方の南に酒造地と湊町としての機能をもつ浜方の形成が進み、町方とは別に浜方として支配された。本史料は西宮町と西宮浜方とに区分して記載、西宮町については石高、高札(一〇枚の内容)、氏神としての西宮大神宮と神主名、南宮八幡宮と神主名、各町名と枝郷の村名を挙げ、末尾に町方庄屋名と年寄名を記す。西宮浜方については石高、高札(四枚と新規渡下げ一枚の内容)、水主米高、商内役銀高、五町の名を挙げ、末尾に浜方庄屋名と年寄名を記載している。「兵庫県史」史料編近世三所収
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報