西小熊村(読み)にしおぐまむら

日本歴史地名大系 「西小熊村」の解説

西小熊村
にしおぐまむら

[現在地名]羽島市小熊町西小熊おぐまちようにしおぐま小熊町相田おぐまちようあいだ小熊町内粟野おぐまちよううちあわの小熊町おぐまちよう

天王森てんのうもり村・川口かわぐち村の北方に位置する足近あぢか輪中内の村。北はさかい川に限られ、南岸沿いに美濃路が通る。西は長良川堤に至り、江戸後期、川沿いに新境しんさかい川が開削された。枝村に内粟野・相田があるが、東小熊村の枝村外粟野そとあわの江頭えがしらなどと地域的に錯綜している。これは両村がもと小熊村として一村を形成していたためで、江戸時代の村切の際、なんらかの事情で飛地状になったものであろう。

小熊の地名は鎌倉時代から史料にみえ(→小熊保、天正一七年(一五八九)一一月一四日「小熊村三上方ゑかしら共」の五九〇石が伊木忠次に宛行われている(「浅野長政・石田三成連署所領充行目録」伊木文書)。年未詳六月八日の下間頼龍奉本願寺御印書(円覚寺文書)にも小熊のほか「あわの」「小あわの」がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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