西村彦兵衛(読み)にしむら・ひこべえ

朝日日本歴史人物事典 「西村彦兵衛」の解説

西村彦兵衛

没年:安永2(1773)
生年享保4(1719)
江戸中期の象彦を屋号とする京の漆器商。名は宗忠。江州(滋賀県)小浜村の出身で,京に出て象牙屋に奉公し漆技を修得して彦兵衛を名乗る。のちに主家の跡を継ぎ象牙屋彦兵衛と称した。3代彦兵衛延成(1774~1832)のとき,扁額普賢菩薩乗象図を蒔絵して菩提寺に納めたところから「象彦」と称される。その後,子孫が業を継ぎ,平成期に9代を数える。<参考文献>『京漆器 近代の美と伝統

(内田篤呉)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「西村彦兵衛」の解説

西村彦兵衛 にしむら-ひこべえ

1719-1773 江戸時代中期の漆器商。
享保(きょうほう)4年生まれ。京都の人。蒔絵(まきえ)をまなび,象牙屋(ぞうげや)彦兵衛と称した。のち象にのった普賢菩薩(ふげんぼさつ)像の蒔絵の額を菩提(ぼだい)寺の蓮光寺にかかげたことから象彦(ぞうひこ)とよばれ,屋号となった。安永2年5月14日死去。55歳。名は宗忠,宗政

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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