西院内村(読み)にしいんないむら

日本歴史地名大系 「西院内村」の解説

西院内村
にしいんないむら

[現在地名]輪島市西院内町

さと村の南、南志見なじみ川上流の山間部に立地。村名は真言宗の古刹西光さいこう寺の院内に成立したことに由来(能登志徴)。多くの寺があり、住人の多くは寺百姓であったという(「西院内寄進山由来書上」西院内町区有文書)。西印内とも記す。中世大屋おおや庄南志見村の内で推移、安貞二年(一二二八)二月一九日の長谷部某寄進状案(西光寺文書)に「南志見村院内新田」とみえ、長谷部(朝連か)氏が熊野一段・白山一段・大般若田二段・灯油田一段計五段を西光寺に寄進している。応永一二年(一四〇五)一二月一三日の東院内百姓等彼岸料寄進状(西院内町区有文書)によると「東院内」の坂尻浄円・岡右近、「西院内」の仏原を預かるかもん、さくわらを預かる覚信が西光寺に二季彼岸僧膳料として一石を寄進している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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