西馬音内前郷村(読み)にしもないまえごうむら

日本歴史地名大系 「西馬音内前郷村」の解説

西馬音内前郷村
にしもないまえごうむら

[現在地名]羽後町西馬音内

横手盆地南部、西馬音内川のつくる扇状地に位置し、西に出羽丘陵を負う。北は足田たらだ村・糠塚ぬかづか村、東は杉宮すぎのみや村、南は大戸野中おおとのなか村、西は西馬音内堀廻にしもないほりまわり村と接する。

天正一〇年(一五八二)の由利勢の仙北せんぼく攻めに際し、小野寺氏の一門西馬音内肥前守が「大沢ニ出陣合戦仕候」と伝える(語伝仙北之次第)。同一八年の頃と思われる「直江山城守より書面の写」(色部文書)のうち土貢万事可有自由地之覚に

<資料は省略されています>

とあり、西馬音内氏は小野寺氏から独立した存在として扱われている。

正保四年(一六四七)の出羽一国絵図に西馬音内村二千五九三石とある。元文四年(一七三九)の郷村高辻帳御国絵図御改之御願被仰立候御用留書(県立秋田図書館蔵)によれば当村と西馬音内堀廻村の高をまとめたもので、元禄期(一六八八―一七〇四)に二分し、宝永期(一七〇四―一一)から前郷の字が加わったという。

宝永二年の雄勝郡村々御黒印高牒(秋田県庁蔵)では、高は本田一千二一五石五斗一升八合、新田八六石一升九合、合計一千三〇一石五斗三升七合(当高一千四七四石八斗六升九合)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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