精選版 日本国語大辞典 「見切」の意味・読み・例文・類語
み‐きり【見切】
〘名〙
① みきること。先を見込んで切り捨てること。みかぎること。みすてること。
② よく見て判断すること。情勢をみきわめること。
※上井覚兼日記‐天正一〇年(1582)一一月二五日「一昨日二十三、見切に少々深江へ被レ遣候、然処敵出合候間」
③ 商品を特に安く売ること。捨て値で売ること。
④ 仕切り。
※合巻・教草女房形気(1846‐68)五「見きりの衝立に薩陀峠の不二の山に心付かざるは」
⑥ 見える限り全部。一括。
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦一三(1763)天一「一(ひと)格子見切(みきリ)に買へば殿になり」
⑦ 建築材の端部のこと。また、その形、おさめ方。
み‐き・る【見切】
〘他ラ五(四)〙
① 最後まで見る。見終わる。見果てる。
② あらかじめ最後を見通し、可能性がないとしてあきらめる。見限る。見捨てる。
※浮世草子・好色一代男(1682)六「きさまの事をあらため、是非にみきれとはつらし」
※日葡辞書(1603‐04)「イクサノ ヤウスヲ miqiru(ミキル)」
④ 置いておいても売れそうにない商品を捨売りする。見限って商品を大幅に値下げして売る。
※落語・性和善(1891)〈三代目春風亭柳枝〉「撰(より)からしは元価に見切って売り」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報