見置く(読み)ミオク

デジタル大辞泉 「見置く」の意味・読み・例文・類語

み‐お・く【見置く】

[動カ四]
ようすなどを前もって見ておく。見定めておく。
少納言をはかばかしきものに―・き給へれば」〈須磨
あとの方策を立てておく。
「後ろやすく、―・きたてまつりてのち」〈狭衣・四〉
見たままでそのままにする。
「さる君を―・き奉りてこそえ行くまじけれ」〈・二四〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「見置く」の意味・読み・例文・類語

み‐お・く【見置】

  1. 〘 他動詞 カ行四段活用 〙
  2. 見てとってそのままにしておく。
    1. [初出の実例]「かかるところを見をきて、かへりにしままに、いかにともおとづれこず」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
  3. じゅうぶんに様子などを見ておく。
    1. [初出の実例]「少納言をはかばかしきものにみをき給へれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)須磨)
  4. 世話をすべき人の身の処置などを前もって講じておく。とりはからっておく。
    1. [初出の実例]「娘ども、あるべきさまにみをきて、下りなむとす」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蓬生)
  5. 見捨てて、あとに残す。世話をしないで放置する。
    1. [初出の実例]「あこをかくみをきて、われも心のどかにえあるまじ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)

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