視半径(読み)しはんけい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「視半径」の意味・わかりやすい解説

視半径
しはんけい

観測者から見た天体の見かけの大きさを表す量(数値、計測値)で、天体の見かけの形が円(例、太陽、月)のようなとき、観測者から見て、天体の中心と周辺との間の角をいう。つまり見かけの半径を角で測ったものである(角の大きさは度、分、秒などの単位角度で表す)。同様に視直径という用語も理解されよう。円形でない天体(楕円(だえん)的――例、木星)、不規則状な天体(例、散開星団など)では、もっとも長い方向ともっとも短い方向とに測った視直径で見かけの大きさを表すことが多い。天体までの距離が知られれば、視直径を測ることにより天体の実際の大きさが計算できる。

[大脇直明]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の視半径の言及

【視直径】より

…大気を通して見た星像は1秒ほどに広がっているので,望遠鏡でも直接に星の大きさを見ることはできない。視直径の1/2を視半径という。【近藤 雅之】。…

※「視半径」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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