日本歴史地名大系 「親川グスク」の解説 親川グスクおやかわぐすく 沖縄県:沖縄島北部名護市親川村親川グスク[現在地名]名護市親川 イパザフ羽地(はねじ)グスクともよばれる。親川集落の北に位置し、標高約五〇メートルの丘陵上に形成されている。グスク内にはグスクアサギなどの拝所があり、丘陵頂上は連続した三ヵ所の広場に分れていたと推定される。石垣は直径三〇センチほどの石が野面積みに積まれているが、ほとんどが根石を除いて取除かれている。羽地按司の居城と伝えられ、築城途中で今帰仁(なきじん)グスク(現今帰仁村)へ移動したため使用されなかったという伝承もある。「おもろさうし」巻一七の一〇に「一 きこゑうちたかか(名高い打ち高〔神女名〕が)/けらへたるまはねし(造りたる真羽地〔羽地の美称〕)/あんしおそいか(按司様が)/くむこよせくすく(財宝を寄せ集めるグスク)/又 とよむうちたかか(鳴響む打ち高が)」とあり、これは当グスクの按司を謡ったものとする説がある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by