角井郷(読み)つのいごう

日本歴史地名大系 「角井郷」の解説

角井郷
つのいごう

須子すこ町の南部に所在した長野ながの庄を構成する内部の所領単位。貞応二年(一二二三)三月日の石見国惣田数注文に長野庄の一部として「つのゐ 八丁五反半」とみえる。正平九年(一三五四)四月一三日の仁科盛宗預ケ状(益田家文書、以下断らない限り同文書)によると、河原太郎右衛門尉が勲功の賞として角井村八町地頭職を、出雲国高良村(現不明)の替りに預けられているが、河原氏については関連史料がなく不明。次いで正平一七年一二月晦日の某充行状案(安富文書)では、安富道元当知行分の角井村が三隅惣領直連に与えられている。石見国での南北朝動乱にかかわる戦闘が終了した永和二年(一三七六)閏七月二九日には、角井駿河二郎が幕府から江津での戦功を賞され(「室町幕府御教書」閥閲録)、永徳元年(一三八一)一一月六日には須子駿河次郎が角井村領家職を打渡されている(「沙弥某打渡状」同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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