言甲斐(読み)いうかい

精選版 日本国語大辞典 「言甲斐」の意味・読み・例文・類語

いう‐かい いふかひ【言甲斐】

〘名〙 (「あり」「なし」を述語として伴う。→いうかいなし)
① あれこれいうだけの効果。何かをするだけのはりあい。いいがい。
※後撰(951‐953頃)雑三・一二二三「きのくにのなぐさのはまは君なれや事のいふかひ有りとききつる〈よみ人しらず〉」
② とりたてていうだけの値打。こちらの期待するような反応。みどころ。
源氏(1001‐14頃)若菜上「かれはざれていふかひありしを」

いい‐がい いひがひ【言甲斐】

〘名〙 (「あり」「なし」を述語として) 言っただけの効果。言葉に出して言うだけの価値。言う甲斐
浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)下「茶筌髪(ちゃせんがみ)、いひがいもなき身なれ共」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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