ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「計算数学」の意味・わかりやすい解説 計算数学けいさんすうがくcalculative mathematics 計算それ自体を対象とする数学。計算は数学のほとんどあらゆる分野に現れるものであり,それぞれの分野に固有な目的にそって計算の手法の開発が要請される。その際,開発された手法について,妥当性の確認と効率の評価とが問題となるが,その実際的な計算の手順をアルゴリズムという。計算そのものを目的にする計算数学としての計算量の理論では,時間量の下限を求めることが重要な目的である。この限界を知ることによってアルゴリズムの開発,改良が行われる。このようなことは,高速計算を可能にするコンピュータの出現と,その急速な発達に支えられている。「計算数学」の中にコンピュータの機能を数学的対象として研究する「計算機数学」も含むとする立場もある。ただしこの分野では,理論の進行によって,次第に自立した数学の分野になりつつあるものもある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by