精選版 日本国語大辞典 「詠み口」の意味・読み・例文・類語
よみ‐くち【読口・詠口】
- 〘 名詞 〙
- ① 詩歌などのよみぶり。詩歌などのつくりざま。
- [初出の実例]「いはゆる清輔頼政俊恵登蓮などがよみくちをば今のよの人も捨てがたくす」(出典:無名抄(1211頃))
- ② 和歌の名人。
- [初出の実例]「千載集には予が歌一首入れり、させる重代にもあらず、よみくちにもあらず」(出典:無名抄(1211頃))
- ③ 読む様子。よみかた。よみぶり。
- [初出の実例]「いかに早い読口にも、滅多に数を誤ることなどはない位に熟達した」(出典:妻(1908‐09)〈田山花袋〉一三)
- ④ 講談の読み方・調子。
- [初出の実例]「張扇の音が、誰よりも激しく鋭くて、至ってドスの利いた悲痛な読み口」(出典:寄席風俗‐神田愛山は戦死した(1937)〈正岡容〉一)