改訂新版 世界大百科事典 「誘導障害」の意味・わかりやすい解説 誘導障害 (ゆうどうしょうがい)inductive disturbance 送電線あるいは電気鉄道のトロリー線などによって生ずる通信線あるいは人体への障害。静電誘導と電磁誘導の2種類がある。静電誘導は高電圧による静電界に基づくものであり,電磁誘導は大電流による磁束の変化が原因になる。いずれも通信線などに起電力が生じて雑音を発生したり作業員が感電する危険がある。超高圧以上の送電線では送電線下を通行する際に静電誘導で帯電した傘などの導体にふれると微小な火花放電を生ずる可能性があるので種々の対策がとられている。通信線への障害は通信線のケーブル化,光ファイバーの使用などにより解決されつつある。執筆者:河野 照哉 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by