出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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[沿革]
1950年6月25日朝鮮戦争が勃発し,7月8日連合国軍最高司令官マッカーサーは首相吉田茂に書簡を送り,これによって警察予備隊が発足し,海上保安庁職員が増員された。51年吉田首相と連合国軍最高司令官リッジウェーとの会談でアメリカ海軍からPF(哨戒艦)とLSSL(上陸支援艇)が貸与されることとなり,52年4月に海上保安庁に海上警備隊が発足した。52年8月に保安庁が設立された際,海上警備隊は,それまで海上保安庁内に置かれていた航路啓開(掃海)関係の組織,装備,人員とともに海上保安庁から分離して,警備隊と呼称されるようになり,保安庁の管理下に入った。…
… その後,51年に日本はサンフランシスコ条約によりアメリカ,イギリスを中心とする自由主義諸国との〈片面講和〉の条約を結び,同時にアメリカとの間に日米安全保障条約を結ぶことで,アメリカ陣営に決定的に参加する形で独立を回復した。同条約の下で軍隊を引き続き駐留させて日本の防衛を担ったアメリカは,日本の防衛力の漸増を〈期待〉したので,それに応じて52年8月に保安庁が新設され,警察予備隊は保安隊に,海上保安庁内の海上警備隊も保安庁内の警備隊へと改組された。保安隊は,〈新国軍の土台〉(吉田首相)とされ,法制度上もその任務が警察活動を一歩踏み出した〈平和と秩序〉の維持に求められ,また,実態面でも,公職追放を解除された旧軍人が続々と参加し,装備も強化されるなど,軍隊の性格が一段と濃くなった。…
※「警備隊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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