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警察予備隊の後身。1952年(昭和27)7月公布の保安庁法により8月保安庁が設置され,同年10月15日警察予備隊を保安隊と改称,定員を7万5000人から11万人に増強した。日本の平和・秩序の維持,人命・財産の保護を任務とするもので,独立回復・日米安全保障条約締結を背景に,治安維持を任務とする警察予備隊にくらべて国家防衛の側面が強まった。なお同年海上保安庁内に設置された海上警備隊も警備隊と改称,保安庁の管轄下に入った。
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… その後,51年に日本はサンフランシスコ条約によりアメリカ,イギリスを中心とする自由主義諸国との〈片面講和〉の条約を結び,同時にアメリカとの間に日米安全保障条約を結ぶことで,アメリカ陣営に決定的に参加する形で独立を回復した。同条約の下で軍隊を引き続き駐留させて日本の防衛を担ったアメリカは,日本の防衛力の漸増を〈期待〉したので,それに応じて52年8月に保安庁が新設され,警察予備隊は保安隊に,海上保安庁内の海上警備隊も保安庁内の警備隊へと改組された。保安隊は,〈新国軍の土台〉(吉田首相)とされ,法制度上もその任務が警察活動を一歩踏み出した〈平和と秩序〉の維持に求められ,また,実態面でも,公職追放を解除された旧軍人が続々と参加し,装備も強化されるなど,軍隊の性格が一段と濃くなった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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