議決権株(読み)ぎけつけんかぶ

百科事典マイペディア 「議決権株」の意味・わかりやすい解説

議決権株【ぎけつけんかぶ】

株主総会議決権に関し特に優先的地位を認められている株式優先株一種多数議決権株ともいわれる。株式は原則として一株につき1個の議決権を有するが,より多くの議決権が常に,または一定の場合に与えられる。ドイツで第1次大戦後のインフレ期に外国資本の支配に対する防御として用いられたが,反面理事者の乱用による弊害もあった。一定の制限付きで認めている国もあるが,日本では認めていない。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「議決権株」の意味・わかりやすい解説

議決権株
ぎけつけんかぶ
voting stock

数種の株式がある場合において,議決につき特に優先的地位を認められている株式。優先株の一種。一般的には,常時または一定時に他種の株式よりも多数の議決権が与えられる。第1次世界大戦後のドイツで外国資本による支配から企業を守るために考案されたが,今日ではドイツでもこの制度は禁止されており,日本でも認められていない。

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