谷中善光寺前町(読み)やなかぜんこうじまえまち

日本歴史地名大系 「谷中善光寺前町」の解説

谷中善光寺前町
やなかぜんこうじまえまち

[現在地名]台東区谷中やなか一丁目

三河吉田藩松平氏下屋敷(のち谷中清水町)北方にある。かつては谷中村の内であった。起立の年代は不明であるが、天台宗善光寺が青山百人あおやまひやくにん(現港区)に移転する以前、同寺の前通りの町屋であることから命名された。東は東叡山内、西は天眼てんげん寺、北は道を隔てて一乗いちじよう寺をはじめ善光寺坂沿いに寺院が並んでいる(文政町方書上)。町の規模は東西一一四間三尺余、南北は東方五間余・西方二〇間。東の大行だいぎよう寺脇は東西一一間余・南北一五間三尺余、西の玉林ぎよくりん寺脇は東西表間口一五間三尺余・裏行不同。臨江りんこう寺の北西隅に東西一〇間五尺、南北は東方三間余・西方四間余の飛地がある(御府内備考)。反別は六反余。東叡山寛永寺創建以後は同寺領になり、元禄年中(一六八八―一七〇四)に同寺中堂領になった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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