谷中郷(読み)やなかごう

日本歴史地名大系 「谷中郷」の解説

谷中郷
やなかごう

中世八幡やわた庄内の郷で、現在の市川市中山なかやまを含む一帯に比定される。中山地内の字谷中が遺称地と考えられる。郷内には法華経寺(前身は本妙寺・法華寺)が所在する。また紀平三名、高国名・徳重名などの名が成立(応永四年六月八日「日尊譲状」顕実寺文書)若宮戸わかみやと村・高石神たかいしがみ村も郷内であった(永享三年一二月二四日「原胤義売券」中山法華経寺文書など)。また文和二年(一三五三)七月一六日の法花寺免田畠坪付注文(光勝寺文書)によれば、郷内には一里一坪・三里二坪といった里坪表示がみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android