谷地小屋村(読み)やちごやむら

日本歴史地名大系 「谷地小屋村」の解説

谷地小屋村
やちごやむら

[現在地名]新地町谷地小屋

東流する砂子田すなごた川の流域に位置し、東は太平洋に臨む。南は大戸浜おおどはま村・小川おがわ村。浜街道は小川村から村内に入り、東西に延びる谷地小屋宿(新地宿)で西に折れ、宿内西部から北進して砂子田川を渡り、福田ふくだ村へ向かう。集落は谷地小屋宿とともに太平洋岸の釣師つるしに発達している。戦国期には東部に伊達氏に対する境目の城として相馬氏の谷地小屋城があり、のち西方の簑頸みのくび城が拠点となるが、ともに新地城と称された。年欠三月四日の伊達晴宗書状写(千葉文書)によると、伊達氏と相馬氏の間に合戦があり、「就之同六伊具庄江致出馬 号坂元谷地小屋両地属本意先々返事ニ候」と記される。寛永七年(一六三〇)には大町備前本分の「三拾七貫弐百四拾九文 新地之内谷地小屋村牒一冊」「弐拾四貫弐百四拾壱文 新地之内つるし浜帳一冊」が伊達成実に加増されているが(「伊達政宗領知黒印状」伊達家文書)後者は釣師浜のことであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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