豊富庄(読み)とよとみのしよう

日本歴史地名大系 「豊富庄」の解説

豊富庄
とよとみのしよう

白河天皇の里内裏の一つ六条ろくじよう内裏(跡地は現京都市下京区)の後身六条御堂(のち万寿禅寺)領。「京城万寿禅寺記」に寺領荘園の一つとしてその名がみえる。一方本家職は室町院―昭慶門院と伝わり大覚寺統の荘園となった。嘉元四年(一三〇六)の昭慶門院御領目録(竹内文平氏所蔵文書)に「室町院領」として「豊富庄京極准后御一期可被御知行之由経茂入道申之」と記される。

南北朝に入り、足利尊氏に没収され天龍てんりゆう寺に寄進されたらしく、応永二八年(一四二一)八月二七日付室町幕府奉行人連署奉書(天龍寺文書)に次のようにみえる。

<資料は省略されています>

豊富庄に対する段銭徴収を停止するよう命じたものだが、翌二九年八月一〇日には豊富庄名主職をも寺家の直務としている(天龍寺文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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