豊田穰(読み)とよだみのる

日本大百科全書(ニッポニカ) 「豊田穰」の意味・わかりやすい解説

豊田穰
とよだみのる
(1920―1994)

小説家。満州(中国東北)生まれ。のち父の郷里岐阜に帰る。海軍兵学校卒業。1943年(昭和18)ソロモンに出撃して乗機を撃墜され、アメリカの捕虜となる。第二次世界大戦後、復員して中部日本新聞社に入社し、かたわら地元の同人誌作家』『東海文学』などで小説修業に励み、自伝的連作長良(ながら)川』(1961~66)で直木賞受賞(1971)。『ミッドウェー海戦』(1951)、『海の紋章』(1980)などの戦記自らの戦争体験記が多い。

[都築久義]

『『長良川』(文春文庫)』『『海の紋章』(集英社文庫)』

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