ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「責任販売制度」の意味・わかりやすい解説 責任販売制度せきにんはんばいせいど 書店が出版物を買い取って販売する制度。買い切り制度ともいう。日本の出版物の大多数は,出版社と取次会社の主導で書店へ配本される代わりに,書店は売れ残った出版物の返本を自由に行なえるという委託販売制度で流通しているため,返本率が高い。責任販売制度はこの返本率の高さを解消することをねらいとする。出版物を買い取るため書店は在庫負担のリスクを抱えることになるが,その分出版社は書店の利益率を高く設定する。また書店は仕入れを受動的な配本システムの代わりに市場調査などに基づいて行ない,需要予測を立てるなどして売れ残りを防ぐ。1970年代から議論されてきた制度だが,2008年頃から,一部の出版社が委託販売制度と併用しながら実験的に実施し始めた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by