ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「貴族会議」の意味・わかりやすい解説 貴族会議[ロシア]きぞくかいぎ[ロシア]Boyarskaya duma 10世紀頃から 18世紀まで存在した国政の重要な機関。ロシア語でボヤールスカヤ・ドゥーマ。成文法などでその権利,機能が明確化されているわけではないが,ロシア史上最古のキエフ公国の時代から国家の重要な決定について大きな影響力をもっており,公 (クニャージ ) は会議に示された貴族の意志を尊重しなければならなかった。以後ロシア史の各時代に,君主に対して貴族が自己の権利を主張し,君主権を制限するための機関となってきた。したがって君主の側では,貴族会議の制約を排除するためにさまざまの策を講じてきたが,17世紀にロマノフ朝が成立しツァーリの権力が強化されるにつれて,会議は次第に力を失い,ピョートル1世 (大帝) が 1711年に元老院を設けたことによって,完全に消滅した。 (→ボヤール ) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by