大学事典 「資格課程」の解説
資格課程
しかくかてい
指定されたカリキュラムを履修することで,免許や資格あるいは受験資格を得ることができる課程。医歯薬系学部以外の一般の大学では教職,図書館司書,社会教育主事,博物館学芸員などを取得することができる。そのためには,数十単位以上の講義・演習の履修や実習が求められる。免許や資格がそのまま就職に結びつくわけではないが,大学在学中に免許取得という明瞭な目的を持って学修することは,学修動機の向上につながる。免許取得には達成感が伴うとともに,ある職業分野の総合的な知識が習得できる利点もある。しかし,これらの資格を有効に使える就職先がそれほど多くないことは問題である。社会は同じ免許を持っていれば,より高度な能力を持つ者を採用する。とくに教職は大学院修士課程修了以上の能力(専修免許取得者)を求めるようになってきたが,実際に取得した人数は第一種免許(大学卒業)のおよそ1割で(2009年度),免許取得者が少ないことを示している。
著者: 細川敏幸
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報