日本歴史地名大系 「賤津浦」の解説 賤津浦しつつうら 長崎県:佐世保市相神浦村賤津浦[現在地名]佐世保市上相浦町・相浦町江戸時代の湊津。「しづのうら」ともいう。元禄一二年(一六九九)の平戸領分郷村帳に相神浦(あいこのうら)村のうち浦分として賤津浦がみえ、シツツの訓を付す。当浦の塩屋松五郎は平戸領内一四ヵ村の塩を一手に取扱っていたが、寛政一二年(一八〇〇)平戸藩が塩田を経営するに伴って塩焼用の石炭の採掘を大瀬(おおせ)・長浦(ながうら)(現佐々町)などで始めた。当初は露天掘り、のち坑掘りとなり、出炭は赤穂塩と交換取引したが、享和年間(一八〇一―〇四)頃は石炭積出しでも財をなし、大瀬・長浦の炭山から賤津浦までは行交う石炭船でいっぱいであったという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by