赤穂上水道(読み)あこうじようすいどう

日本歴史地名大系 「赤穂上水道」の解説

赤穂上水道
あこうじようすいどう

江戸時代に赤穂城と城下町のために築造された上水道。日本三大上水道の一とされる。城・城下ともに千種ちくさ川のデルタ上にあるため掘井戸は塩水が湧き、飲用にならないため上水道が造られた。備前岡山藩池田氏の時代に姫路藩主池田輝政の代官垂水半左衛門勝重が築造に着手したと伝える。慶長一九年(一六一四)着工、城下の上流約七キロの通称根木の切ねぎのきり山に五二間(約一〇四メートル)の隧道を掘り、元和二年(一六一六)竣工という。千種川の水を目坂めさか木津きづ浜市はまいち野中のなかの四村の山麓を幅一間の明渠で導水し、山崎やまさき山の下を過ぎて町中へ入ると埋樋で町家と城内へ配水した。同七年の大火後の町割で給水・配水の工事が進み、縦横各戸配水が完成した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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