足跡化石(読み)あしあとかせき(その他表記)track fossil

最新 地学事典 「足跡化石」の解説

あしあとかせき
足跡化石

fossil footprint

足をもつ動物が堆積物表層に残した「跡」が化石化したもの。堆積構造としての側面と動物の体と行動の記録としての側面の二面をもつ。動物の足が堆積物(支持基体)につけた個々の「跡」を足印(footprint),1個体の動物がつけた一連の足印を行跡と呼ぶ。足印の形態は,着地・支持・離脱の3相からなる印跡過程と,印跡後や化石化の過程での支持基体の変形が合成されたものである。動物が踏みつけた地面オリジナルプリントのほかに,その下の地層面が変形したアンダープリントがあるので注意が必要。保存のよい足印および行跡の解析から,足跡をつけた動物(印跡動物)の種類とその運動様式や生態推定できる。命名は国際動物命名規約により,印跡動物に関わりなく形態種とする。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「足跡化石」の意味・わかりやすい解説

足跡化石
あしあとかせき
track fossil

川辺海浜の泥上に印象されたほ乳類や鳥類の足跡,砂漠などに印象された両生類爬虫類の足跡などがしばしば化石として発見されたものをいう。かつて足跡に関する研究は,その足跡をつけた種類の同定を行なうのが主目的であった。しかし,今日では足跡は多彩な情報を含むことが知られ,体高や体長の想定,歩行や歩行速度の推定をはじめ,歩き方が内股か外股か,あるいはほかに歩き方の癖があるかどうか,個体が他の個体に対しどう反応したか,群れがどのような行動をとったかなどを明確に示してくれる。足跡化石は,はっきりと行動の記録を示す動かぬ証拠である。日本からも群馬県,石川県,岐阜県などの白亜紀層から恐竜の足跡化石,滋賀県の第四紀層からゾウやシカ類の足跡化石が発見された例が知られている。

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