転呼音(読み)テンコオン

デジタル大辞泉 「転呼音」の意味・読み・例文・類語

てんこ‐おん【転呼音】

語中語尾の音を、その語を書き表す仮名自身の発音によらず別の音に発音すること。また、その別の音。「かは(川)」をカワ、「かふ(買ふ)」をカウ、「たう(倒)」をトー、「にんわ(仁和)」をニンナと発音する類。ハ行の仮名をワ行音に発音するものを特に「ハ行転呼音」と呼ぶ。

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精選版 日本国語大辞典 「転呼音」の意味・読み・例文・類語

てんこ‐おん【転呼音】

  1. 〘 名詞 〙 語音連続の中で、ある音が音便など前後関係から、別の音に転じたもの。また、歴史的かなづかいであるかなについて、その固有の発音から転じて読まれる別の音。「かは(川)」の「わ」、「こひ(恋)」の「い」、「あふぐ(仰ぐ)」の「お」など、ハ行音がワ行音に変わったものが多く、これをハ行転呼音と呼ぶ。〔広日本文典(1897)〕

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