軽薄らしい(読み)ケイハクラシイ

デジタル大辞泉 「軽薄らしい」の意味・読み・例文・類語

けいはく‐らし・い【軽薄らしい】

[形][文]けいくら・し[シク]近世語
手軽で粗末である。
「せんじ茶を少しづつ紙に包みて―・しき事」〈浮・胸算用・四〉
こびへつらっている感じである。追従ついしょうがましい。
「よくもないものまでめったに誉めるは…いやもう―・しうて気の毒」〈洒・野路の胆言〉

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精選版 日本国語大辞典 「軽薄らしい」の意味・読み・例文・類語

けいはく‐らし・い【軽薄らしい】

〘形口〙 けいはくらし 〘形シク〙 (「らしい」は接尾語)
① 手軽で粗末な様子である。いかにもかるがるしい。
浮世草子世間胸算用(1692)四「惣じてとし玉は、何国(いづく)にてもかるひ事に極まりて、〈略〉女はせんじ茶を少づつ紙につつみて、けいはくらしき事、ここの惣並(そうなみ)なればおかしからず」
② いかにもおせじを言っていると感じられるさま。こびへつらっているようである。
浄瑠璃女殺油地獄(1721)下「あの様なむほう者をかんだうすれば、〈略〉一生の首づなかかるためしも有事と思ひながら、うみの母の追出すを、ままてての我らけいはくらしう止められず」

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