ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「輪状剥皮」の意味・わかりやすい解説 輪状剥皮りんじょうはくひgirdling 環状剥皮ともいう。古くは,植物の通水に役立つのは木質部だけであることを証明するために S.ヘイルズが行なった (1728) 方法であるが,一般的には,果樹などの幹の樹皮を靭皮 (じんぴ) 部に達する深さまで幅 6mm程度で輪状にはぎ取ること。これによって,葉部でつくられた同化養分 (炭水化物) は剥皮部より上に蓄積され,落果を少くし,果実の大きさを増すとともに,熟期を早めるなどの効果がある。反面,靭皮部を通って根のほうへゆく同化養分が経路を断たれることになり,樹勢を弱くし,また剥皮部の傷口の融合が完全にいかないと樹木が枯死する危険もあるので,一般には行われていない。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by