改訂新版 世界大百科事典 「農業余話」の意味・わかりやすい解説 農業余話 (のうぎょうよわ) 摂津国佐保村(現,大阪府茨木市)の小西篤好(あつよし)(1767-1837)が著した農書。小西家は庄屋で,農事指導に熱心だったといわれる。自然現象が一定の法則支配下にあるとの信念にもとづき,陰陽説を適用し,作物栽培,肥料,除草などの原理を論じつくそうとした。基礎知識は著者自身の体験だが,記述ははなはだ理論だけ先行した印象をあたえる。1809年(文化6)ごろ脱稿,28年に平田篤胤・篤真父子の協力指導と校訂をへて出版され,ひろく読まれたという。執筆者:筑波 常治 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報