小西篤好(読み)こにしあつよし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「小西篤好」の意味・わかりやすい解説

小西篤好
こにしあつよし
(1767―1837)

江戸後期の篤農家。摂津国島下(しましも)郡佐保村(大阪府茨木(いばらき)市)馬場に生まれる。通称は藤右衛門。15歳のとき京都に遊学して農業の学問的研究の必要を痛感、各地の老農を歴訪して経験を聞き、農事の実際的研究を行う。また佐保村庄屋(しょうや)として、村民救済勧農に努めた。1828年(文政11)作物栽培、家畜管理などに関する『農業余話』を出版。農学者としても知られ、筑後(ちくご)柳河(やながわ)、肥前平戸(ひらど)、丹後(たんご)宮津(みやづ)の諸藩から招かれて農事を講じた。天保(てんぽう)8年71歳で病没茨木市の佐保川馬場大橋のほとりに記念碑がある。

藤本 篤]

『『茨木市史』(1969・茨木市)』

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関連語 茨木市史

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小西篤好」の解説

小西篤好 こにし-あつよし

1767-1837 江戸時代後期の農事改良家。
明和4年2月22日生まれ。摂津島下郡(大阪府)の人。京都で国学などをまなび,各地で農法を研究。帰郷後,庄屋をつぐ。作物の品種改良などにつとめ,筑後(ちくご)(福岡県)柳河(やながわ)藩や丹後(京都府)宮津藩などにまねかれ,農法を講義した。天保(てんぽう)8年2月22日死去。71歳。通称は藤右衛門。号は藤斎。著作に「農業余話」など。

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367日誕生日大事典 「小西篤好」の解説

小西篤好 (こにしあつよし)

生年月日:1767年2月22日
江戸時代中期;後期の篤農家
1837年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の小西篤好の言及

【農業余話】より

…摂津国佐保村(現,大阪府茨木市)の小西篤好(あつよし)(1767‐1837)が著した農書。小西家は庄屋で,農事指導に熱心だったといわれる。…

※「小西篤好」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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