迎恩亭跡(読み)げいおんていあと

日本歴史地名大系 「迎恩亭跡」の解説

迎恩亭跡
げいおんていあと

[現在地名]那覇市通堂

那覇港の通堂とんどう崎にあった建物。冊封使渡来時の上陸地で、この建物で王府の法司・王舅以下諸官が冊封使を出迎えた。西にし村の籍内。通堂・却金亭とも称された(琉球国由来記)

「中山伝信録」の封舟到港図などに描かれており、瓦葺の東屋で南の海側と北側が大きく開いていた。「琉球国旧記」は万暦七年(一五七九)蕭崇業の「使琉球録」を引いて、尚巴志王(在位一四二二―三九年)代の創建かとし、「中山伝信録」は洪武年間(一三六八―九八)武寧王の創建で修葺して新築のようだとするが、創建年は不詳。嘉靖一三年(一五三四)の陳侃の「使琉球録」に「是日登岸、岸上翼然有亭、扁曰迎恩」とあるのが初見である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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